ビタミンK(フィロキノン、メナキロン)

この栄養素は、どのような働きをするのかを知っている人の方が少ないのでしょうか。
ビタミンは、健康や美容目的で近年人気となりましたが、ビタミンKは、あまり脚光を浴びておりません。それは、効果を見ると、一見地味だからではないでしょうか。
しかし、人が生きていく上で重要な栄養素でありますので、しっかりと働きを知っておく必要があります。

ビタミンKの効果

血液凝固作用があります。

出血したら、しばらくすると自然に血が固まり、とまります。
これは、血液中に凝固成分があり、ビタミンKはこの凝固成分を生成するときに必要な栄養素です。
普通の食生活を送れば不足することはあまりありませんが、新生児は不足しやすいため、妊娠・授乳中の女性は、ビタミンKを多めに摂ることが必要です。

骨粗鬆症を予防します。

骨は、コラーゲンを芯として、その周りからカルシウムやマグネシウムなどがくっついて骨ができ上がるのですが、このとき、コラーゲンとカルシウムを接着する役目を果たすのがビタミンKです。
つまり、骨をつくるためには、カルシウムだけでなくビタミンKやも重要であるということです。

ビタミンKが豊富な食品

食品100g当りにどの程度ビタミンKが含有されているのを下表に示します。

納豆 870μg
モロヘイヤ 640μg
カブの葉 340μg
ほうれん草 270μg
春菊 250μg
小松菜 210μg
ブロッコリー 160μg

欠乏症と過剰症

欠乏症

1日の摂取基準として、成人男性で75μg、成人女性で60~65μgが必要とされていますが、一般食生活を続けている場合には、不足する心配はあまりありません。
ただし、欠乏した場合には、怪我したときに血が固まりにくくなったり、カルシウムの吸収率が悪くなるなどします。

過剰症

一日の上限量は決められてはおらず、過剰症の報告もありません。
皮膚や目の健康や、免疫力を保つ働きがありますので、積極的な摂取を心がけましょう。

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