ビタミンA(レチノール)
あまり有名ではない栄養素ですが、一般的には、目にやさしい栄養素との言われています。
ビタミンC・ビタミンEと同様に、抗酸化力が高いことから女性に人気があります。
一方でビタミンAは妊娠初期段階での過剰摂取は避けるように言われるなどして、敬遠される時期がありますが、逆に不足すると赤ちゃんの成長を阻害してしまう恐れもあるため、上手に摂取する必要があります。
このビタミンは、脂溶性なので、脂で炒めたり、DHAなどの必須脂肪酸と摂取すると吸収率が高くないります。
※ベータカロチンの形で摂取すると体内で必要な分だけがビタミンAに変換されるので安心です。
ビタミンAの効果
目を健康に保ちます。
目を酷使する作業(パソコン等)が多い人は、ビタミンAを大量に消費します。
不足すると、視力が低下したり、暗闇で見えにくくなるなどの不具合が生じてしまいます。
潤いのあるお肌作りに働きます。
皮膚がカサカサしているのは、角質層に古い細胞が残っているからです。
ビタミンAは、肌細胞の活発化を促すことで、潤いのあるお肌作りを手助けすることが言われています。
風邪を予防します。
のどや鼻、胃などの「粘膜」を健康に保つことで体内の免疫能を維持し、ウイルスが外部から侵入するのを防ぎます。
ガンを予防します。
ビタミンAには、ガンの原因となる活性酸素を除去する働きがあることから、抗ガン剤として、胃ガンや食道ガンの予防に役立ちます。
ビタミンAの目標量を食品で摂る場合
成人女性の1日の摂取目安量である750μgREを摂るときに必要な食品を以下に示します。
鶏レバー | 5.4g |
豚レバー | 5.8g |
うなぎの蒲焼 | 50g(1/2串) |
にんじん | 50g(1/2本) |
ほうれん草 | 107g(1/2束) |
スイカ | 536g(1/4個) |
たまご | 500g(8個) |
欠乏症と過剰症
欠乏症
ビタミンAは、皮膚や粘膜、視覚を正常に保つ働きがあることから、不足するとお肌がかさついたり、夜盲症となる恐れがあります。
また、成長にも関与していることから、成長障害を引き起こす恐れもあります。
過剰症
1日に摂ってもよい上限量は、3000μgREなので、そうそう摂りすぎることはありませんが、数年もの間、上限量を超す量を摂取した場合には、中枢神経系や肝臓、皮膚など異常をきたすことが報告されています。
また、妊婦さんについては、一日7800μgRE以上摂取すると、胎児の奇形確率が高くなることが報告されています。