ビタミンE(トコフェロール)
非常に抗酸化作用が高いことから、老化の原因と考えられる活性酸素の生成を抑える働きがあります。このため、「若返りのビタミン」と称され、女性を中心に大人気栄養素の一つです。
また、ホルモンバランスを整える働きもあり、妊娠したい方や、流産の防止にもビタミンEは活躍しています。
ビタミンEの効果
動脈硬化などの生活習慣病を予防します。
血液中のコレステロールが酸化すると、血管壁に張り付いて、血流が悪くなり動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中を引きこします。
ビタミンEが血中コレステロールの酸化を防ぐことで、病気を予防します。
がんを予防します。
ビタミンEの抗酸化作用で、がんを発病させる原因である活性酸素を除去することが出来ます。
抗酸化作用を持つビタミンCやビタミンAと一緒に働くことで、さらに効果を発揮します。
更年期障害を改善します。
ビタミンEは、性ホルモンの生成に深く関与し、生殖機能を維持することがいわれており、更年期障害の改善に有効とされています。
逆に不足すると、不妊症や流産の恐れが増えることから、女性(特に妊娠中)は不足しないよう心がける必要があります。
冷え性を予防します。
ビタミンEには自律神経を調整して血管を拡張する働きがあります。毛細血管の血行を高めることで、手足の冷えなどが改善され、 冷房のによる冷えから守ってくれます。
ビタミンEが豊富な食品
食品100g当りにどの程度ビタミンEが含有されているのを下表に示します。
アーモンド | 31.2mg |
ニジマス | 5.8mg |
うなぎの蒲焼 | 4.9mg |
サフラワー油 | 27.6mg(大さじ7.5杯) |
落花生 | 11.4mg(1/2束) |
モロヘイヤ | 6.6mg |
赤ピーマン(1個) | 4.3mg |
欠乏症と過剰症
欠乏症
不足すると、冷え性や肩こり、血行障害などを引き起こします。
また、ビタミンEは、性ホルモンの生成に関与していることから、不足すると不妊を起こす可能性があります。
過剰症
上限量は、600~800mg(α-トコフェロール当量)となっており、普段の食事では摂りすぎることはありません。
しかし、長期間、大量に摂り続けた場合には、止血しにくくなると言われています。