ビタミンB1(チアミン)
疲れが多い現代社会において、必須のビタミンと言えます。
主なビタミンB1の役割は、体内で糖質を燃焼させエネルギーに変えるときに必要な栄養素で、不足すると乳酸などの疲労物質が溜まり、疲れやすくなります。
また、ビタミンB群は、脳の活動にも関与していることから、万人にとって大切な栄養素でもあります。
ビタミンB1の効果
疲労回復に働きます。
人間は体を動かすエネルギーを作り出すためには、糖質を燃焼させますが、この燃焼がうまくいかないと、疲労物質である乳酸が蓄積されます。
ビタミンB1が、燃焼をスムーズにさせ、疲労蓄積を改善します。
脳のストレスも改善します。
抹消神経を正常に保つ働きもあることから、ビタミンB1を脳へ順調に供給することで、精神的な不安定も改善することがいわれています。
脚気を予防します。
脚気は、足にしびれやむくみを伴う神経系の不調による重病です。
ビタミンB1をしっかりと摂ることで予防することが出来きます。
アルツハイマー病の改善にも働きます。
ビタミンB1は、脳の神経伝達物質を正常に保つ働きがあるとして、近年の研究で、アルツハイマー病に効果があるとの報告がありました。
ビタミンB1の目標量1.1mgを食品で摂る場合
成人女性の1日の摂取目安量である1.1mgを摂るときに必要な食品を以下に示します。
豚ヒレ肉 | 110g |
豚もも肉 | 120g |
落花生 | 130g |
大豆 | 130g |
うなぎの蒲焼 | 145g |
たらこ(2+1/2腹) | 155g |
枝豆(140さや) | 355g |
欠乏症と過剰症
欠乏症
ビタミンB1が著しく不足した場合には、全身倦怠や四肢の知覚障害などを伴う脚気を引き起こす恐れがあります。
また、糖質の代謝にも関わっていることから、神経や脳へ悪影響を及ぼす恐れもあります。
(アルコールなどを大量に飲む方はビタミンB1の需要が高まっていますので、ご注意を。)
過剰症
特に、上限量も定められておらず、過剰症によってなんらかの症状を起こす報告は現在のところありません。