ビタミンB6(ピリドキシン)
人間の体は、髪や爪、内臓や筋肉にいたるまでタンパク質で構成させています。ビタミンB6は、タンパク質の代謝に欠かせない重要な栄養素です。
こうした代謝だけでなく、免疫機能の保全や、神経伝達物質の働きにも関与していることから、成長著しい子供や、妊娠中の女性の方は、特に重要なビタミンB群です。
ビタミンB6の効果
つわりや妊娠中毒症を軽減させます。
ビタミンB6がアミノ酸の代謝を円滑にし、つわりや妊娠中毒症の原因とされているキサンツレン酸を抑制します。
月経前症候群を軽減させます。
月経前でイライラが起こりやすいときには、ホルモンバランスが乱れている可能性があります。
このためビタミンB6が、ビタミンEと一緒にホルモンを整える働きをします。
脳の老化防止に働きます。
脳の衰えで神経伝達物質の生成に不具合が生じます。
この物質の生成には、いろいろな栄養素が必要ですが、中でも神経の再生を促すビタミンB6が重要といわれています。
心筋梗塞を予防します。
ホモシステインの血中濃度が高くなると、心筋梗塞や動脈効果などのリスクが高くなるといわれています。
ビタミンB6と葉酸が一緒に物質の濃度を下げます。
ビタミンB6が豊富な食品
食品100g当りにどの程度ビタミンB6が含有されているのを下表に示します。
マグロ | 1.8g |
カツオ | 0.76mg |
牛レバー | 0.9mg |
サバ | 0.51mg |
アジ | 0.4mg(中1尾) |
バナナ大 | 0.38mg(1/2本) |
サツマイモ | 0.28mg |
欠乏症と過剰症
欠乏症
神経細胞間での情報伝達に必要な物質などの生成に関わっているため、ビタミンB6が不足すると神経系機能が低下し、不眠症やうつ状態になる恐れがある。
その他に、貧血、免疫力低下、湿疹、口角炎となる可能性もあります。
過剰症
上限量を60mgと定められていますが、基本的には余剰分は尿として排出されます。
しかし、1日200mg以上の大量摂取は、神経系の障害が起きる可能性があります。